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深淵の脈動
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  • 04/29/09:43

ひきこもりはHQが足りない

脳教育2.0 子どもに最も必要な能力HQ   [本]

脳教育2.0 子どもに最も必要な能力HQ [本]


 なるほど、ヒキコモリの僕にはHQが足りなかったのか。
 図書館で『脳教育2.0 子どもに最も必要な能力HQ [本]』を借りてきてちょっと気になったヶ所を斜め読みしてみた。
著者は人間性脳科学研究所所長の澤口俊之(さわぐちとしゆき)氏。本書の価格は1680円。
 相変わらず、書店には生き方書の類(自己啓発書・ビジネス書・思想書など)が溢れ返っているけど、余白だらけで児童文学みたいにどでかい文字で書かれた濃度の薄い本が目に付く感じだ。そんな容量の少ない本が多い中、『脳教育2.0 子どもに最も必要な能力HQ [本]』は論文の如くビッシリと専門的な言葉を交えながらも誰にでも受容しやすい文体で書かれている。
 本書の一番の良さは著者の思考が科学とか心理学と言ったカテゴリのどちらか一方に傾いているのではなく、総合的ホリスティック的思考によって書かれている点だ。 
 概(おおむね)ね精神科医や心療内科医によって書かれた書籍というのは精神疾患が脳に異常があることを認めながらもMRIやCT等のデータに関してはそれほど重視していないことが多いように感じる。その点、本書は心理学的観点だけでなく科学的観点もくみしながら考察されている。
 
 気になるタイトルのHQとはhumanity quotientの略で”人間性知能”を意味するそうだ。そのHQを司るのが大脳の前頭前野(額のすぐ奥にある脳みそ)にあるとのこと。よって、社会への適応能力を欠く人たちはHQ(人間性知能)になんらかの問題があるのだそうだ。本書では様々なHQ障害症候群の形態を取り上げ、著者がHQ障害症候群だと考える人のMRI画像のデータから脳科学的に分析していくと言う手法がとられている。もっぱらHQ障害症候群の人は前頭前野が萎縮していたり、働きが著しく弱いのだとか。
 
 澤口氏によると、精神障害者もADHDもLDもASPD(反社会性人格障害)もサイコパス(psychopath 《精神病質者》psychohaは精神でpathは病質者)もニートまでもがHQ障害症候群に該当するのだそうだ。
 
 さて、僕自身は何を隠そうヒキコモリである。ニートとヒキコモリの定義は明確ではないようだけど、どちらにしろ社会生活を送るに当って何らかの問題を抱えていて社会に適応できていない無職の成人ってことには変わりはない。
 ニートはNEET(not in employment, education or training)のことで、インプロイメントはワーク(仕事)と同じ意味。だから教育も訓練も仕事も成すことが出来ない人ってことかな。
 このニートと言われる人たちまでもが前頭前野に問題があるそうで、HQ障害症候群に該当しちゃうのだそうだ。ならば、僕もこの理論に従えばHQ生涯症候群なのかもしれない。僕はもう何年も慢性的な不眠症で、常々無気力で全てを放り投げてももっと放り投げて何にもしたくない感じが頭の中を漂っていたりする。そんな生活はダメだと思っているから就活したり、ちょっと何かの資格の勉強とかしてみるのだけど、そういうことをやろうとした途端に頭痛・吐き気などの様々な体調不良に襲われリタイアしてしまう有様だ。そんな繰り返しで無為徒食な日々を送っている。
 これは僕自身も前頭前野に異常があるのだろうか?(もし、萎縮してるとか言われたらそのままアルツハイマーになって消滅してしまいそうだ。)
 
 ところで、著者の澤口氏はHQ障害症候群ではないので、HQ障害症候群の精神の内面的状態は把握しにくいのではないかと思う。そこで、仮に僕がHQ障害症候群だとして、僕の外面に生じる症状以外の内面的症状を述べるなら以下のような状態にある。それは、不眠がもたらしたものなのか社会学的・環境学的・心理学的なものが作用して起こったものなのかは定かではないが、クオリア(質感)・感受性・インスピレーション・感覚・感情と言われるような情動系メータが標準を著しく下回っているように感じることだ。こう、お笑い番組とか見ても笑えるどころか虚しさを感じるし、心地よいはずの音楽を聞いてもその実感が湧かない。そんな感じで心地よいとか爽快という状態が精神から乖離したためか不眠症から抜けだせずにいる具合だ。

 人が本を手に取って主体的に読もうと思う時は、その本の中に何らかの答えを捜し求めている時だ。僕の場合は不眠症だから、不眠と密接な”脳 ”がタイトルに付く書籍には目が行ってしまう。
 だが、本書には僕が求めるようなスッキリとした答えは見つけることができなかった。尤も僕は気になったヶ所をさらっと斜め読みしたに過ぎないので見落としているだけなのかもしれないが。
 ともあれ、個人的には澤口氏の科学的な目線で統計を取りながら理論的に語る文体が好きだし、HQ障害症候群がどうしたら治せるのかについても続編で論述して頂きたいと思う。
 
 
 
 
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何が書いてあるか知りたい頭脳本!

心の病を癒す脳内食品 IQ・EQも高まる   [本]

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勉強にハマる脳の作り方 脳科学と臨床心理学が合体!読めば結果が出る35のレッスン [本]

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ブレイン・ルール 脳の力を100%活用する  /ジョン・メディナ/著 小野木明恵/訳 [本]

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脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方 [本]

脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方 [本]


継続・努力・鍛錬とかメンドウなことはすっ飛ばして他人よりも少しでもインテリな頭脳を手に入れたい。そう思う人が如何に多いことか。そのくらい昨今の脳ブームは凄まじい。いや、ちゃんと努力が実る脳鍛錬法を知りたいという人も結構いるんだろうけど。

そんなこんなで、最近興味がある脳系の書籍を取り上げてみました。

最後に紹介した、著者:ジョン J.レイティ(Ratey,John J.)の『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方 [本]』は今図書館で借りて読んでいる最中ですが、他の本は興味はあるけどまだ手に取ったことすらないです。
 この本の原題は、『SPARK The Revolutionary New Science of Exercise and the Brain』なわけで、全然弾けてない邦訳の題名とは似ても似つかなかったりします。でも、本の内容はそのまま脳を鍛えるには運動しかないということが実例を交えて理論的に述べられていましたので、この邦題も間違っているわけでは無い感じでした。
そのようなわけで、この本は何が言いたいのかというと、脳を鍛えるには心拍数を増加させるような有酸素運動やWiiやPS3の頭を使う必要があるダンスゲームなんかを継続してやるのが有効だといったことが書いてあります。そして、この方法は普通の健常者だけでなく、精神疾患などの問題を抱えている人々にもその疾患を薬以上に改善させる効果をもたらしてくれるものだと述べられています。
そのようなわけで、不眠だ欝だと嘆いて薬や医者に頼っている人も、何かに頼るだけじゃなくって、運動によって脳内物質のセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの活動量を増やせるってことが他用な実例と一緒に力説されています。
 ただ、運動って疲れるんですよね。ほら、仕事でクタクタに疲れてる不眠症やうつ病の人も沢山いると思うんですよ。そんな人に運動しろっ!なんって酷ですよ。そういう人の治療にはやっぱり運動療法は難しいと思うわけなんです。この本にも書いてあるように”自分の意思ではなく、強制されたものは効果がない”と言う主旨のことも述べられていますし。
 総合的・ホリスティックな観点で考察してみれば、結局は脳も肉体の一部であり、イレギュラーの無い遺伝子という設計図を元に具現化された生命力を持った肉体を維持するためには養生訓的な心身共に節度ある暮らしが欠かせないわけで、その土台が磐石ならば、その上で脳に意識をもって行くことが可能となるのだろうと思うわけです。まぁ、そんなことは誰もが言われなくとも分かっちゃいることなんですが。それでも人はうっかり木をみて森を見ずな生き方をしちゃってるのだろうね。

ブレイン・ルール 脳の力を100%活用する /ジョン・メディナ/著 小野木明恵/訳 [本]』は信頼と実績のNHK出版からだし、DVDも付属しているので注目大です。
ブレイン・ルールを知れば、うつも不眠も治って現代社会に適合できるようになるのか?それが問題なわけですが。はい、はっきり言って、僕の場合は脳が一般の人よりも良くなるかどうかよりも、他人よりも大幅に無能で壊れちゃってる心身の機能の再起が可能かどうかがネックなわけなんですよね。その手がかりを求めてこういった脳系の本に関心があるってことなんです。まぁ、僕はとっても怠け者なので読書も面倒だし、さらに書いてあることを継続して実践するのはもっと面倒なわけですが、DVDなら見てるだけなので楽チンで大歓迎です。ちゃんと本の内容を分かり易く要約したものがDVDに収められていればさらに嬉しいです。ホント、買っちゃおうかな。


心の病を癒す脳内食品 IQ・EQも高まる [本]
本当に食べるだけで、IQもEQも高まるのならば、これほど簡単な脳力アップ方法は無いよ。しかも心の病を癒すって、そんなこと本当にできるのかな?
そこまで断言できる効力をもつ食品があるならば、是非食べてみたいものだ。
僕が知っている限りでは、硬い食べ物だとか、DHAやEPAが含まれている魚類にクルミ(胡桃)なんかが脳良いという感じかな。あとは、血流を良くする食べ物は脳にも有効だから、梅だとか酢なんかも良いってことになるよね。こんなわりと多くのひとが知っている食べ物について書いてあるのかな?それとも高くてなかなかスーパーとかじゃ手に入らないようなものについて書いてあるのかな?う~ん、そのどちらかについて書いてあるとちょっと魅力半減かな。それ以外で身近にあって、安くていつでも手に入るようなものについて書いてあると嬉しいかな。

そうそう、あとここで取り上げなかったけど、2009年7月号のターザンも脳特集が載っていて興味深かったです。ドラマでもいつものキャラそのままのキムタクさんが脳について語って下さっています。

実践はなかなか難しい

勉強にハマる脳の作り方 脳科学と臨床心理学が合体!読めば結果が出る35のレッスン [本]

勉強にハマる脳の作り方 脳科学と臨床心理学が合体!読めば結果が出る35のレッスン [本]


近年、脳ブームですね。この本もそんな一冊です。
思うに、普遍的なブームになるのは、健康・美容・ダイエット・頭が良くなる方法(脳)・病気 といった科学の目線から見た肉体にまつわる事柄ですよね。
 この本は読んだことはありませんが、最新の科学に基づいて、勉強がスラスラできるようになる方法が書いてあるようです。
 ただ、当たり前ですけど、読んで書いてあることを理解するだけじゃ頭も良くならないし、勉強もできるようになるわけないんですよね。
 一番重要になるのは継続して実践することなわけで、ラクして頭脳が鍛えられないかなぁとか思って読むなら読まない方が良いきがします。
 きっと、僕のような怠け者は本を読むよりも、毎日的度に有酸素運動してDHAとかイチョウ葉エキスなんかの頭脳系サプリメントを摂取して規則正しい生活を心掛けた方が頭脳自体は健康に保たれるものと思われます。

ひきこもり、『僕僕先生』を読む

僕僕先生  /仁木英之/著 [本]

僕僕先生 /仁木英之/著 [本]


 男性版シンデレラコンプレックスな思想を抱いちゃってるニート・ひきこもりの為に誕生した至高の書籍、その名は僕僕先生 /仁木英之/著 [本]
 以前新聞の書評欄で読んでからと言うもの、ずっと気になっていたんですけど、この度ようやく読むことができました。著者の仁木さんは”ひとき”でも”じんき”でもなく、”にき”と読むそうであります(読めなかったのは君だけだ)。
 ストーリーは起承転結でみてみるとナルニア国物語に似ている感じでした。ナルニア国物語と言えば世界三大ファンタジーの一つですが、充実感のない現実→ファンタジーとの何らかの接点を得る→ファンタジックな冒険の世界への旅立ち→また現実に戻ってくる→そして再びファンタジーの世界へと言う一連の流れが似ていますが、こういう発想はファンタジーの世界に憧れる人なら誰でも抱くものなのであえて仁木さんは取り入れたのかもしれません。

 感想を書きますと、こうやってブログで紹介してしまうくらいなわけで、久々に自分の波長と同調する小説に出会えたといった感じです。
 普段、もうどうしようもなく無気力で現実社会と乖離しまくった無為徒食な生活を送っていると、小説にも目もくれない有様なわけで、まれに手に取ってもみても数ページぺらぺらと捲ったら飽きちゃってお蔵入りな状態なわけです。んが、この『僕僕先生』は超久しぶりに僕のクオリア感度を標準レベルにまで引き戻してくれるだけの威力があったわけです。もう、一日で一冊読んじゃったくらいですから。一日で一冊の小説を読み切ってしまうだけのパッションが湧いたのは秋田禎信の『魔術師オーフェン』シリーズを読んだ時依頼じゃないだろうかというくらいです。
 僕のような大怠け者でもすらすらと読めるくらいなので、文体はわりと優しくて『夜は短し歩けよ乙女 /森見登美彦/〔著〕 [本]』と比べると主人公の年齢は一緒くらいですがテンションも穏やかで現実まる投げな辺りがニート・ひきこもりの共感を呼ぶ感じです。
 昔、大学の教授が人が映画・小説・マンガ・アニメなどのフィクションに触れたくなるのはカタルシス(心の浄化)
を求めているからだ。とか言っていましたが、この本を読むと、一気に全部読んでも疲労感も無いし、なんだかカタルシスってこんな感じかなぁと思える一冊でありました。ちょっぴりドロドロが貯まっていた心のフィルターが洗浄できたかな。
 
 【小説の内容とか】
 僕僕先生は仙人なわけですが、時代背景は中国の唐の時代で6代目の玄宗の治世にあたります。この玄宗陛下は晩年、楊貴妃を寵愛してウツツをぬかしたことから国の混乱を招いてしまいましたが、彼自身も仙人になったと言われている人なわけで、この時代くらいまでが丁度道教の桃源郷や仙人思想が儒教に負けじと活気付いていた頃のようです。
 主人公は22歳になる王弁ですが、彼はコツコツと勤労に勤しむことに人生の生き甲斐を見出せないし、一応元官僚で財を蓄えた父にパラサイトしていた方がよっぽど良い人生が送れると判断して毎日をボケーッと過ごしているいわゆるニートであったわけです。そんな彼が男が抱くシンデレラ・コンプレックスの理想である僕僕仙人に出会い、仙骨は無いけど仙縁があることから弟子になってしまい、王弁のアドベンチャーが始まります。
 とまぁ、羨まし過ぎる王弁に嫉妬オンパレードで読み進めていくことになります。
何に一番嫉妬するかって!そりゃ、超美少女の容姿をした僕僕先生と親密な仲に発展していく様にですよ。もうっ当然、僕僕先生の容姿を想像せずにはいられませんっ!
きっと、新垣結衣と山下リオと綾瀬はるかと夢子と鈴木咲とalanが合体したような容姿に違いないわけです(それは君の勝手な見解だけどね)。普通にファンシーな冒険に出かけられるだけでも嫉妬ものなのに美少女の僕僕先生と仲良く旅ができて、その上仙人の領域に近づけるなんってトリプル嫉妬です(爆)。
 まぁ、フィクションの世界の登場人物にまで嫉妬してる自分はなんだよっ!って念も生じてくるわけですが。大抵の人はほのぼのと温かい眼差しで二人の行く末を見守れるんでしょうけど。なにせ僕はそこまで精神が成長していない。それでもこんなに没入できてしまうなんって不思議だ。これはどこかで、自分自身を王弁と重ね合わせ、旅している気分になっているからか(謎)。

 そうそう、この本、この一冊で完結だと思っていたら続きがあるんですね。うまく一冊で纏められていたので続編があるとは思いませんでした。これはもう読むっきゃないです。王弁は果たして仙人になれるのか?僕僕との関係はどうなるのか?仙界と人間界は今後どうなっちゃうのか?知りたくって堪りません。えぇ、もしも映画化されたら是非僕を王弁役に配置して下さいってなくらいに。

 薄妃の恋  /仁木英之/著 [本]

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 胡蝶の失くし物  /仁木英之/著 [本]

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ナルニア国物語解読 C.S.ルイスが創造した世界  /安藤聡/著 [本]

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