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深淵の脈動
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  • 05/07/12:25

睡眠薬と小説家

 佐藤亜有子(さとう・あゆこ)さんという小説家が睡眠薬とアルコールの併用による中毒で亡くなった。
東大卒で享年43歳。佐藤亜紀と似てるけど、別人。

僕よりも一回り以上年上とは言っても、43歳で他界は21世紀の日本の女性の平均寿命に照らし合わせれば夭逝の部類に入るような。小説家や芸術家は1人でイマジネーション構築しなきゃならないから、インスピレーションが降り注ぐような澄んだ頭を維持していくことが常に求められるんだろうね。それなのにじっと引きこもった生活してるから刺激が足りなくて頭も冴えなくなって思考もマンネリ化していくという。小説は書いたこと無いのだけど、なんとなく分かる。

というわけで、GABA受容体にアゴニスト作用して鎮静効果をもたらす睡眠薬とアルコールを併用すれば前向性健忘になるという一般的なリスクだけでなくて、クロス耐性が発生するうえに短期的には相乗効果が高まって死んでしまうことがあるという。お酒を飲んで何時間くらい経てば睡眠薬を飲んでいいのかには個人差があるらしいけど、お薬の説明書には睡眠薬を飲んでいる人はアルコールそのものを摂取してはいけないと書かれているので飲まない方がいいらしい。

 一般的に睡眠薬といえば、ベンゾジアゼピン系だけど、非ベンゾジアゼピン系もGABA受容体のサブタイプのω(オメガ)1に作用するのでマイスリーやアモバンとお酒もダメということらしい。

 東大といえば、最高学府なわけで頭が飛びきり良い。それなのに精神病になる人はちゃんといる。特に小説家で目立っている。ツイッターのTLをだらだらと見ていると、有名大学を出ているような頭のいい人でも精神病(精神科に通院している人はメンヘラと呼ばれるのが近年一般的らしい)を発症する人がそこそこいるわけだから、頭がいい(知能指数が高い)のと頭(中枢神経(ほとんど脳幹や大脳辺縁系の異常なのだろうけど))が弱いのとは相関しないのだろう。
 神経系の恒常性が壊れやすい人が精神病を発症するのだろう。

 内海聡医師のブログや著作を読んでいても、睡眠薬の有害性が山盛り書かれているわけだけど、彼の場合は客観的データよりも主観的認識で感情論が目立つし、科学的分析にも今ひとつしっくるこないところがあるので、ウィキペディアで「睡眠薬 ベンゾジアゼピン 非ベンゾジアゼピン系 バルビツール酸 抗不安薬 離脱症状(禁断症状)」などで検索してちゃんと薬理作用を把握しようとしたりするわけなんだけど、ウィキペディアに書かれている記述は本当にぞっとする(TOT)。
 こんな恐ろしい薬を飲んでいたら万病になって死んでしまう気がしてきて震えがくる。
 しかし、ウィキペディアや内海聡医師は睡眠薬服用に警鐘を鳴らしているけども、日本の精神医療現場では何の問題も無いかのように睡眠薬・抗不安薬をたんまり処方しているのが現実。そんなものだから、僕も何年間も毎日何錠も飲んで精神依存・身体耐性を高めていった。バイトをしていた頃は、本当に沢山飲んでいた。ベンゾジアゼピン系睡眠薬に加え非ベンゾジアゼピン系睡眠薬、抗精神病薬、抗うつ薬と向精神薬のオンパレードで処方された分飲んでいた。でも結局は薬の依存を高めて体感的にも堕ちていっただけであったように思う。抗うつ薬のサインバルタに関しては両手の手首が痛くてスプーンも持てないほどの腱鞘炎の痛みを嘘のように消し去ってくれたから感謝しているけども、抗うつ薬を飲んだからといって、不眠症は治らなかったし、頭の調子も良くはならなかった。
 ベンゾジアゼピン系薬剤情報は調べるほど恐ろしいものが出てくるので精神科医にも相談するわけだけど、精神科医は安全だと一蹴するだけでまともに取り合ってはくれない。向精神薬を処方する側が薬に否定的だったら患者が減ってしまうから無理もないのかもしれない。とにかく、睡眠薬に対する認識はその専門家の間でも食い違っていることは確かだった。
 ベンゾジアゼピンの恐ろしさは分かっても、飲まないと眠れないので、恐怖を抱えながら毎晩飲むという明らかに心理的に悪影響なことを続けている昨今。非ベンゾジアゼピン系はベンゾジアゼピンよりも若干安全で耐性や依存が生じにくいと言われているけども、実際のところベンゾジアゼピンを何年も飲んでいる人にとっては大差ないらしい。
 アザピロン系のセディール(クエン酸タンドスピロン)も飲んでみたけれども、これは抗不安薬としての作用も微妙で催眠作用は個人的に感じられなかった。セロトニン受容体のサブタイプ5-HT1A受容体にアゴニスト作用するわけだけど、5-HT1A受容体はGタンパク質共役型受容体なのでダウンレギュレーションに最低2週間はかかるらしい。飲み続けて2週間は経たないと効いたかどうだか判別できないという代物。抗うつ薬もこの点では一緒だけど、タイムラグが大きい向精神薬というのは本当に実感が持てない。

 ラメルテオン(商品名ロゼレム)はGABA受容体ではなく、視交叉上核(体内時計中枢)にあるメラトニン受容体に作用し、依存性や耐性も生じないと謳われているのだけども、主治医の精神科医はなぜか処方してくれない。理由を問いても、そういうことになっているといったはぐらかした返答しか帰ってこない。そこで、オンライン上でロゼレム服用者を検索してみると、飲めばちゃんと眠れるという人もいるけど、そうでない人も居る。ベンゾジアゼピンならたいていの人がまぁまぁ眠れるので、ベンゾジアゼピンよりは催眠作用は弱いらしいけど、日中に眠気が残りやすいという人もいる様子。歴史がとても浅い薬だから数年間データが集まると長期的な作用・副作用もわかると思う。
 ロゼレムを処方されている人は、ロゼレム以外のZ系などの睡眠薬も処方されているケースが多いから、どの薬がどう効いているのかブログを読んだだけでは判別出来なかった。
 ロゼレムが作用するメラトニン受容体(MT1、MT2)もGタンパク共役型受容体なので、2週間ほどしないと効果が現れにくいらしい。よって頓服としては期待出来ない。
 向精神薬に対して好奇心などは持ってないけども、ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系よりは離脱症状も少なく、耐性・依存性などの副作用も少ないと言われているのだから、薬を変えられるのならそうしたいところ。

  
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