[PR]
断食・絶食・低カロリー食と精神疾患
日経サイエンスの2013年8月号にプチ断食に関する記事が載っていた。
それによると、霊長類以外の動物では断食・絶食・低カロリーの食事などでカロリー制限を行うと健康で長寿になることが判明しているが、霊長類では寿命は伸びたとの結論には達せなかったとのこと。
一時期、カロリー制限でサーチュイン遺伝子なる長寿遺伝子がオンになって寿命が伸びると言われたことがあったけど、どうも疑わしいらしい。
ストレスは神経細胞のアポトーシスを起こすが、断食マウスでは脳由来神経栄養因子(BDNF)の濃度があがり、神経細胞の死滅を抑制することが確かめられたとのこと。
脳由来神経栄養因子はうつ病・アルツハイマーなど全ての精神疾患に関係するとされるため、断食によって精神疾患が改善する可能性を示唆している。とはいえ、実際に断食などカロリー制限により精神疾患が改善したとの事例は無いし、脳由来神経栄養因子が少ないから精神疾患を発症したという因果関係は見つかっていないらしい。
まだ、断食はオートファジー(細胞の損傷した部分を処分する働き)を活性化する働きもあり、中枢神経系で蓄積したβアミロイドなどの有害タンパク質の除去を促す作用も存在する。
体細胞クローン羊のドリーは断食によって細胞の潜在能力を引き出すことで誕生したというようなことを村上和雄が言っていたのも思い出される。
一方、「うつ」は食べ物が原因だった! (青春新書INTELLIGENCE)
日経サイエンス8月号とこの著書では一見相反することを言っているようだけど、両方とも”糖質を控えたカロリー制限”を推奨している。いわゆるGI値という値が低い食事を心がけることが説かれている。炭水化物は低GI値のものにし、ビタミンやミネラルはサプリメントも使って充分摂取するのが望ましいらしい。
日経サイエンスは健康雑誌ではないし、サプリメントを売り込むビジネスをしているわけでもないから現状の研究について報告が載っていただけなのだけども、断食に関しては週に1-2日は1-2食抜いてみた状態を断食と呼んでいるらしかった。
つまり、日常的にGI値が高い白米やパンは控えめにして、週に1-2食抜いてみると脳由来神経栄養因子なるタンパク質が活発に生成されるから、結果として脳に良いし精神疾患の改善にも有効かもしれないと。
なんか、脳由来神経栄養因子は有酸素運動をすると増えるってのは度々耳にするから、両方兼ねると不眠症も改善して睡眠薬無しても眠れるようになるかもと。んー、そんな元気があればいろいろ問題ない気が。
なんか、いつも朝食抜きで運動部に入ってる学生辺りが最適な感じが。
PR
- トラックバックURLはこちら