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深淵の脈動
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  • 04/30/02:28

まだ多地域進化説は消えたわけではない!!?

 先ごろ、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所(IVPP)の金昌柱(ジン・ジンジュー)教授らのグループは、中国南部の広西チワン族自治区で11万年前の早期現生人類のものと見られる下あごの骨を発見したと発表したそうです。 (ヤフーニュースから)

 現在では状況証拠などから人類(ホモサピエンス)は今から10万年~5万年前の間にアフリカを越えアラビア半島に渡り世界中に広まっていったという出アフリカ説(アフリカ単独起源説)が主流になっています。
 しかし、今回発見されたとされる約11万年前の化石がホモサピエンスのものであるならば、人類はヨーロッパやアジアなど世界の各地で異なる進化を遂げて現代のホモサピエンスへと辿り着いたという多地域進化説を支持する証拠となります。
 とはいえ、分子生物学から発展した分子考古学によると男性のみに受け継がれるY染色体も女性のみに受け継がれるミトコンドリアDNAの遺伝子マーカーの結果から、人類の共通の先祖はアフリカのエチオピアの辺りで誕生したと言われています。
 そして、遺伝子の多様性の分析の結果から出アフリカを行ったホモサピエンスはたったの1000人前後だと言われます。そのたった1000人前後の人々がアフリカ以外のユーラシア、オーストラリア、南北アメリカの各大陸へ渡った人類の先祖だとされています。もし、それが真実ならば、日本人も中国人もヨーロッパの人々も遺伝子の違いは少ないということになります。しかし、それでも今では死語となりつつあるモンゴロイドとコーカソイドの外見上の違いは大きく、その違いが多地域進化説の支持にも影響しています。実際は遺伝子に占める外見を決定付ける遺伝子はごくわずかな遺伝配列の違いで大きな外見上の相違を生むとされるため骨格や肌・髪・歯の形質によって多地域進化説を支持する根拠は少ないと考えられているようです。
 おそらく、今回中国で発見された骨はホモサピエンス以外のネアンデルタールやフロレンシスなどのホモ属の骨の可能性が高いと思います。他の可能性としてはグルジアで発見された177万年前のドマニシ原人の子孫の可能性もあるかと思います。

 
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